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2021. 02. 13

乳がんの発生率ーケースコントロールスタディー

栄養学では、色々な研究方法が用いられ、そこではその病気や疾患や症状、結果についてを一番良いと思われる方法で研究がされています。

アメリカの栄養学を学んでいて、とても印象的だったのが、『人種について』

なかなか、日本では『人種』というのは、ほぼ一つ。日本人またはそれ以外。もしくは、日本人だけ。

となることが多い国ですが、アメリカでは、アメリカに住んでるエイジアンアメリカ人とアメリカ人の比較。など、

人種にフォーカスを当てて研究することがあります。

これは、乳がんの発生率について。

 

アジア系アメリカ人の乳がん発生率は、米国の白人よりも低いですが、
アジアで一般的な発生率よりもかなり高くなっています。
(アジアに住むアジア人よりもアジア系アメリカ人の発症率は高い。という意味です)

米国への移民はアジアの女性の内分泌機能に変化をもたらすと疑われていますが、この変化の理由は不明なままです。

アジアでの大豆の大量摂取と
アジア系アメリカ人での大豆摂取の減少は、
▶︎▶︎アジア系アメリカ人の乳がん発生率の増加を部分的に説明していることが示唆されています。

ロサンゼルス郡MSA、サンフランシスコオークランドMSA、ハワイ州オアフ島で、中国人、日本人、フィリピン系アメリカ人の女性を対象に、乳がんの人口ベースのケースコントロール研究を実施しました。

約90の食品の摂取頻度を評価する一般的な質問票を使用して、1983年から1987年の間に偶発的な原発性乳がんと診断された597人のアジア系アメリカ人女性(適格者の70%)および966人の人口ベースの対照(適格者の75%) )インタビューを受けました。

コントロールは、
ー年齢
ー民族性
ー居住地域の
ケースと一致していました。

この分析では、

▶︎乳がんの症例と対照の女性の間で、通常の成人の大豆摂取量(主に豆腐の摂取量から推定)を比較しています。

ー年齢
ー民族
ー調査地域を
調整した後、

▶︎▶︎豆腐の摂取量は、米国生まれの女性(年間30回)と比較して、
▶︎▶︎▶︎アジア生まれのアジア系アメリカ人女性(年間62回)の2倍以上でした。

移民の間では、豆腐の摂取量は米国での居住年数とともに減少しました。

〜〜〜乳がんのリスクは、年齢、調査地域、民族性、および移住歴を調整した後、
豆腐の摂取頻度が増えるにつれて減少しました。〜〜〜

週あたりの追加の各サービングに関連する調整済みORは0.85(95%CI = 0.74-0.99)でした。豆腐の大量摂取による保護効果は、閉経前および閉経後の女性で観察されました。

この関連性は、選択された食事要因と月経および生殖要因を調整した後も維持されました。

ただし、この研究は大豆摂取の役割を調査するために特別に設計されたものではなく、
大豆摂取の評価は不完全である可能性があります。
大豆の摂取がアジアの食事やアジアのライフスタイルの他の保護的側面のマーカーである可能性を無視することはできません。

皆さんはどう思いますか?

私は、NYに住んでいたときに、”幼児期に海苔を食べないと、大人になってから海苔の栄養が取れない子供になる”という話を聞き、子供のお土産には海苔をいつも買っていました。

幼少期から摂取する食事や
生活をする土地によって、
ご自分自身の栄養が変わっていくことを頭に入れて、

本当の意味での全体。で栄養学を捉えられそうですね。

それでは今日はここまで。

Tofu and risk of breast cancer in Asian-Americans.


https://cebp.aacrjournals.org/content/5/11/901.short

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